気になるけれどなかなか聞きにくいお金の話。今回は30歳の貯金事情を紹介します。
30歳の貯金はどれくらいあるものなのか
30歳の貯金はどれくらいあるのでしょうか?まずは、世の中の30代の貯金事情を参考に見てみましょう。
30歳代の貯金事情
30歳代の貯金事情ですが、なんと4割の人は貯金ゼロです。社会人になて10年以上経つので、多くの人は貯金があると思いきや、実は約40%に貯金がないのです。30代よいうと、ちょうど結婚や出産、マイホーム購入などのライフイベントが目白押しの年代ですので、まとまった資金を使った直後の人も多くいることでしょう。貯金がないと焦っている人にとってはこの数字は安心できるものではないでしょうか。4割の人に貯金がない理由には、先ほどの大きなイベントで使い果たした人もいますが、働いても賃金が上がらず、物価や税金が上がるばかりのこの日本では、1人で生活していくだけで精一杯の人もいるのではないでしょうか。
30歳貯金の平均値
4割の人が貯金ゼロに安心した方もいるかもしれませんが、貯金を持っている人はどれくらいの金額を保有しているのでしょうか。30歳代の貯金事情調査では、平均約300万円です。ただ、ここには貯金ゼロの人も含まれていて下方に引っ張られて計算されている点に注意です。金額別に見ていくと、実は5人に1人は500万円以上貯めていると言ったデータが出ています。4割の人が貯金ゼロである一方で、約2割の人は500万円以上の貯金を保有しています。貯金がある人とない人の差が激しいことがおわかりいただけます。貯金ゼロの世帯を含まない場合で見てみると、平均金額は533万円です。社会人になってからずっとコツコツ貯金をしてきた人や、将来に向けて投資をする人が多くいるようです。
30歳代貯金の中央値
30歳代で貯金を全くしていない4割の人も含めた全体でみると、中央値は40万円です。一方、その4割の人を抜いてみると、中央値は250万円です。
30歳のこれから貯金を増やす方法
30歳からの貯金は決して遅くはありません。「余ったら貯金すればいいや。」と何となく意識するだけではなかなかお金が貯まりません。貯金が苦手な人は「仕組みづくり」をすることで、上手に貯めることができます。
固定費の見直し
貯金に回すお金を増やすために、固定費を徹底的に抑えましょう。一人暮らししている人なら、家賃を見直し、少しでも条件が良くて家賃が安い場所に移りましょう。同じ家賃でもインターネット込みの物件であれば、ネット代を抑えられます。水道光熱費の電気料金は、契約アンペア数を変えれば数千円抑えることも可能です。携帯は格安SIMに乗り換えましょう。大手キャリアと比較すると5000円程度安く済むケースも多いです。そして、これらの固定費はクレジットカード払いに変更しましょう。固定費の支払いをするだけでポイントが自然と貯まります。
先取り貯蓄
貯金が苦手な人は、先取り貯蓄がおすすめです。先取り貯蓄は、自分で決めた金額を給与から自動的に差し引き、別口座や定期預金に振り替える方法です。給料振り込みとは別口座、または定期預金にお金が移るので、浪費癖がある人でも使い込んでしまう心配がないです。先取り貯蓄ができる預金として多くの人が利用しているのが、各銀行が取り扱っている「自動積立定期預金」です。毎月決まった日に、指定口座から一定の金額が定期預金に振り替えられる仕組みで、誰でも気軽に始めることができるのが魅力です。定期預金は普通預金よりも若干金利が良い点もメリットです。勤務先に社内預金制度や、財形貯蓄制度がある方はこれらを利用するのも良いです。貯蓄に大事なのは、仕組み作りです。自動積立定期預金や、社内の制度を利用して自動的に貯まる仕組みを作りましょう。
資産運用
流行りの積立NISA、idecoなどで、まずは自動的に貯めつつ運用する仕組みを作りましょう。毎月コツコツ積み立てるタイプの商品は、時間や価格のリスク分散にもなりますし長期的に増える可能性が高いと言われています。資産運用は、あくまでも「長期的な目線で」行うことが大切です。例えば将来退職金や相続金が大金を手に短期的に一攫千金を狙って目先の利益を追うような投資をすると大失敗する可能性もありますので、注意です。
ある程度貯金が貯まって余裕が出て、運用にも慣れてきたら、株、債権、投資信託、金などを自分の好きなタイミングで購入し、長期的に資産を増やしましょう。例えば株は、資産を預金から株に置き換えるだけで、生活に役立つ株主優待がもらえる場合もあるので、節約にもなります。余裕を持って資産運用できるように、まずはコツコツ貯金をしましょう。
30歳からの貯金は、貯蓄の方法を工夫しよう!
30歳代の貯蓄の平均値や中央値も参考にしながら、将来に向けて貯蓄をスタートしましょう。まずは固定費の見直しを行い、効率的に貯蓄に励みましょう。貯蓄が苦手な人は「先取り貯蓄」がおすすめです。簡単に始められるのでぜひ検討しましょう。そして、お金がある程度貯まったら、資産運用で少しずつ計画的に資産を増やしましょう。ぜひ、できることから初めてみてくださいね。